2025216日開催学習会リピート

                                                  牧師 小林信人

2024年度の最初に、礼拝順序と内容の一部変更がありました。内容の一部変更が、
毎週日本基督教団信仰告白を告白するという事であったのですが、その事を踏まえて
学習会のテーマにさせていただきました。
学習会では日本基督教団信仰告白の内容というよりは、その概略、特に歴史的な背景と、
教団の中での位置づけについてお話をさせていただきました。
学習会終了後に、日本基督教団信仰告白について、あまりそのようなことを意識した
ことはなかったという声が多く聞かれましたので、学習会のテーマに選んだ意味はあった
のかなと今思っています。
当日のレジュメもまだ残部がありますので、出席することが出来なかった方は、
そちらも参考にされると良いと思います。

 日本基督教団信仰告白とは何なのか。それは、日本基督教団という教会の信仰の内容を表しているものだという言い方になります。そしてそれは、日本基督教団という教会に属している私たちの信仰の内容を言い表しているものだという言い方につながります。

つまり私たちは、毎週の礼拝の中で、自分たちの信仰はこういう内容なのだと告白しているわけです。それはまた、私たちの信仰には内容があるという事になり、日本基督教団に属する者すべてに共通する内容だという事になります。ということは、教団に属する者の信仰は、その内容から逸脱した内容であってはならないという事でもあります。

1954年に制定された現在の「日本基督教団信仰告白」は、1890年に制定された「日本基督教会信仰の告白」がそのベースになっています。
日本基督教団は、1941年に、日本のプロテスタント諸派が合同して成立した教団です。
合同した諸派の中で、日本基督教会の影響力が大きかったという事が、教団信仰告白のベースに日本基督教会信仰の告白がベースにあるという事からも分かります。

これは、実は微妙な事でありまして、日本基督教会以外の諸派からすると、あまりにも教団信仰告白が日本基督教会信仰の告白に影響されていることについて良く思えないという事は当然あるわけで、それが現在の日本基督教団の大きな問題を生み出しているという言い方も出来ます。

しかし、成立の背景はどうあったとしても、私たちの教会は日本基督教団に属している教会であり、143年の教会の歴史のうち、84年を日本基督教団の教会として歩んでいるという事になります。
どちらかというと、日本基督教会の流れを汲んでいる教会でもありますので、教団の信仰告白に対する違和感は薄い立場でもあります。

その割には、日本基督教団の教会である自意識や、日本基督教団信仰告白を私たちの信仰の内容としている事の自覚が足らないような気がしないでもありません。
実はそのことが、毎週礼拝の中で教団信仰告白を告白することとした理由です。(次号に続く)

2025年春号 2025年2月16日 第72号